月刊テンチョー

date. 2016/11/08

皆さまこんにちは。

お久しぶりです。

最近急に寒くなってきて、朝がつらいYです。

 

久しぶりの月刊テンチョーです。

今回は、私が10年前に出会った一つのイスの話をさせていただきますね。

 

ある日私は、アクタスでまだイームズのイスの取扱いがなかった時代に

本で見たイームズのイスに興味を持ちました。

 

「なんかシンプルだけど、カッコイイ…!」

 

そしてまたある日、リサイクルショップに行ってみると

イームズ (?) のイスがあったので、思い切って買ってみたのです。

うれしくて家で本を見て「どのモデルかな~」と探しましたが、

ビミョーに同じ形がないのです…。

 

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左のイスです。

 

よく裏を見たら、イームズを取り扱っているハーマンミラーの

サインがありませんでした 。

「あっ、もしかして偽物を買ってしまった予感…」(涙)

 

ドキドキしてもう一度よく見直したら、

『コトブキ』とローマ字で書いてありました。

そしてその下に、『ケンモチ デザイン』と書いてありました。

 

そこで、さらに興味を持った私は、そのことについて色々調べてみました。

そうすると、シェルチェアをデザインした”チャールズ・イームズ”と、

”剣持 勇”という日本人が関係している事がわかりました。

 

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左側:剣持 勇

右側:チャールズ・イームズ

 

今現在でも日本でたくさん使われているイームズのイスは、

今から60年以上も前にチャールズ・イームズがイサム・ノグチを介して

2脚のイームズチェアを持ち込んだことから、日本に広まっていったのです。

 

その一つが当時、日本のプロダクトデザインのパイオニアであった、

剣持 勇の目にとまりました。

 

彼は、初めて見たイームズのイスに興味を持ち、

その後イームズ夫妻と親交を深め、

日本でも FRP(繊維強化プラスチック)を使ったイスを作りたい!と思い立ち、

コトブキと言う会社と一緒に国産の FRP チェアができました。

私が初めて買ったイスがその時代のものです。

 

昔の駅のベンチもイームズのイスに似ているな~と感じましたが、

コトブキで作られていたそうです。

似ているのも納得ですね。

 

 

剣持 勇デザインのイスをあまり知らない方でも、

絶対見たことがあるアイテムがこれです!

 

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そう、皆さまご存知、ヤクルトのこの独特な容器のデザインを手がけたのも

彼なのです。なんか身近な存在に感じてきました。 (笑)

 

 

当時のデザイナーの中には、イームズに影響を受けた方も多く、

最初の写真に写っている左のイスの下にある量り (はかり)も

有名な方がデザインしたのです。皆さまご存知でしょうか?

 

バタフライスツールなどで知られている、”柳 宗理”という方です。

 

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実は彼もイームズと親交があり、コトブキでつくったイスがあります。

 

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正面から…

 

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側面から…

どこかイームズのイスに似てますよね!

 

今現在、日本でも同じようなイスはたくさんありますが、

ほとんどがイームズを始め、当時のデザインが基本となって、

その後日本で改良されたことが良くわかります。

 

私は、そんな昔からあるデザインで、なおかつ今でも

使い続けることができるプロダクトが大好きです。

 

お値段は少し高く感じるかもしれませんが、時が経つごとに

どんどん愛着がわいてくるとっても素敵な家具なんです。

 

今回のご紹介した2脚のイスはあくまでも私物なので販売はしていませんが、

アクタスの家具も長くお使いいただける商品ばかりです。

皆さんに知っていただきたいので、お時間ありましたらぜひお立ち寄りください。

 

ご来店、心よりお待ち致しております。

 

 

そして…

 

ただいまおおたかの森店では、これからのギフトシーズンに向けて、

おすすめのアイテムを多数ご用意いたしておりますので、

そちらもぜひお店でチェックしてみてください!

 

それではまた来月お会いしましょう!

 

Y